東京都の粗大ごみ・不用品回収を解説
東京都のゴミ総排出量は年間約460万トンで全国第1位
総務省が平成26年に発表した「第63回 日本統計年鑑」の2011年度データによると、全国で排出されたゴミの量は、年間約4538万トン。そのうち東京都は、年間約460万トンのゴミを排出しており、この量は全国でトップです。
東京都に続いて大阪府、神奈川県、愛知県、埼玉県という順になっており、人口密度が高い大都会ほどゴミの量が多くなるというデータになっております。
1位 | 東京都 |
---|---|
2位 | 大阪府 |
3位 | 神奈川県 |
4位 | 愛知県 |
5位 | 埼玉県 |
東京都のゴミ総排出量は減少しています
東京二十三区清掃一部事務組合が算出した平成26年度のデータによると、東京23区で排出されたゴミの量は、前年度に比べて1.2%減の2,783,317.74トンでした。
詳細な内訳は、可燃ゴミが前年度に比べて1.5%減の25,742.96トン、不可燃ゴミが前年度に比べて8.4%減の5,957.54トン、粗大ごみが前年度に比べて9.6%減の5,829.44トンとなっています。ただし、持込みゴミについては、前年度に比べて0.4%増の950,825.80トンという結果です。
平成26年度 | 平成25年度 | 増減 | 前年度比(%) | |
---|---|---|---|---|
可燃ゴミ | 1,712,529.91 | 1,738,272.87 | ▲25,742.96 | 98.5 |
不燃ゴミ | 64,793.39 | 70,750.93 | ▲5,957.54 | 91.6 |
粗大ゴミ | 55,168.64 | 60,998.08 | ▲5,829.44 | 90.4 |
持込みゴミ | 950,825.80 | 946,786.86 | 4,038.94 | 100.4 |
合計 | 2,783,317.74 | 2,816,808.74 | ▲33,491.00 | 98.8 |
東京都民1人が1日に出すゴミの量
東京二十三区清掃一部事務組合が算出した平成26年度のデータより、東京23区に住んでいる方1人が1日に出すゴミの量を算出すると、下記のようになります。
算出方法は、ゴミの排出量を人口で割ったものを365日で割り、単位をグラムにします。
具体的な数値を入れると、(ゴミの排出量2,783,318÷人口9,092,128)÷365日×1,000,000となり、約839グラムという結果がでてきます。
人口については東京都総務局統計部「住民基本台帳による世帯と人口」平成26年10月1日現在を参考にしたものです。
つまり、東京都23区にお住いの方は、1人あたり1日に839グラムのゴミを排出しているということになります。
東京都全体では、ネット上にある平成25年度データより算出すると(ゴミの排出量4,571,648÷人口13,194,736)÷365日×1,000,000となり、約949グラムという結果となり、若干数値が高くなります。
ただし、1人が1日に出すゴミの量は、大阪府が全国で最も多く、続いて群馬県、福島県、山口県、青森県となっており、東京都は上位に入っていないという驚きの結果になっています。
東京都のゴミ・リサイクル率は23.4%で全国12位
排出したゴミをどの程度リサイクルしているのか数値化したものが「リサイクル率」です。
東京都の場合、平成25年度に排出されたゴミの量が4,571,648トン。その内リサイクルされたゴミの量は1,068,760トンでした。
リサイクルされたゴミの量をゴミ総排出量で割った数値が「リサイクル率」になります。従って、平成25年度の場合、東京都のリサイクル率は23.4%ということになります。
東京都のリサイクル率は、全国平均のリサイクル率20.6%を上回ってはおりますが、排出されているゴミの量を考慮すると、そんなに高い数値ではないようです。
東京都の目標は「2024年までにリサイクル率を35%に高める」
東京都が長期ビジョンで示した目標の中に、「2024年までに一般廃棄物のリサイクル率を35%に高める」というものがあります。
果たしてこの目標値をクリアすることは可能なのでしょうか。
東京23区の資源回収量は横ばい状態です 東京二十三区清掃一部事務組合が算出した東京23区における平成25年度の資源回収量は、 前年度より1.0%増加して544,167トンでした。
平成21年度からほぼ横ばいの状況となっています。
平成21年度 | 557,555 |
---|---|
平成22年度 | 544,472 |
平成23年度 | 543,924 |
平成24年度 | 539,019 |
平成25年度 | 544,167 |
東京都のプラスチック廃棄物への取り組み
東京都では、オフィスビルなどで排出されるプラスチック廃棄物が多く、それらは種類が雑多であるうえに異物の混入や汚れの付着が多いためリサイクルが進まず、廃棄物として埋め立て処分されています。
事業者が排出しているプラスチック廃棄物については、排出事業者の責任で処理されており、埋め立て処分場に適正処分されていればきちんと義務を果たしていることになります。
しかし、プラスチック廃棄物は重要な国内資源になりつつあることから、事業者責任のプラスチック廃棄物を減量し、リサイクルしていく必要性が出てきました。
東京都では、事業者が排出するプラスチック廃棄物がリサイクルできるような社会的仕組みの構築を目指しています。
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