「断捨離」に始まり最小限の物だけで生活する「ミニマリスト」に至るまで、片付けブームが続いています。使い捨てや物があふれる暮らしの反動でしょうか。最近では自分の死後に子どもに遺品整理の苦労をさせたくないということで「生前整理」をする方もいるそうです。確かに暮らしのムダを省くことはエコにつながりますよね。
ところが「いざ!片付けよう」と思っても、何から手をつけていいのやら……。特に大型のゴミは処分にお困りの方が多いのではないでしょうか。
この記事で分かること
片付けのコツは大きな物から
片付けのプロによる3つのコツ
置き場所を変えただけでは、部屋はすっきりしません。プロのコツは次の3点。
- 収納スペースを決める
- 使わない物は処分する
- 床に物を置かない
まず大型の粗大ゴミから整理しよう
いざ収納スペースを作ろうと思うと、家具など大きな物を動かす必要があります。押入れの中に衣装ケースがいくつも入っているとか、サイドボードやフリーラックなど収納グッズがあちこちにある、使わない電化製品があるなど、収納スペースを奪っているものがないでしょうか?
片付けを始めるに当たって、まずは使わない物の中でも大きな物から処分していきましょう。
粗大ゴミの回収・処分方法
片付け始めても「まだ使えるから捨てるのはもったいない」「いざというときのために取っておかなきゃ」といってなかなか捨てられない人がいます。そこで「捨てる基準」を設けましょう。
粗大ゴミを捨てるかどうかの判断基準
- 1年以上使っていない物は捨てる
- 手に取ってみて「ときめかない物」は捨てる
- どうしても捨てられない物は、一旦押し入れに入れて1年間一度も使わなければ捨てる
使えるものはリサイクル 使えないものは粗大ゴミ
そもそも持っていたことすら忘れるような物なら、それは不用品ということになります。捨てるのが忍びないという場合は、リサイクルショップやオークション、フリーマーケットなどを利用して欲しいという方に使ってもらいましょう。
買い手がつかない場合や故障品、傷がある物は粗大ゴミとして処分します。
粗大ゴミの回収には費用と手間がかかる
粗大ゴミとは、一般ゴミとしては回収できないほど大きな物で、自治体によって規定が異なります。
東京都の場合 | 300円~ |
---|---|
衣装ケース | 300円 |
コタツ | 300円 |
自転車 | 700円 |
机 | 1000円 |
タンスなど箱物家具 | 300円~2500円 |
このように大きさによって300円~2500円かかります。
粗大ゴミ回収までの手間が大変!
自治体に粗大ゴミを回収してもらうには、家の前に出しておく必要があります。
- 玄関先
- ガレージ
- マンションの粗大ゴミ置き場
- 1階の共有スペース
しかし、部屋から出せない、階段から降ろせないといった問題が出てきます。物によっては部屋のドアを通らないというケースもありますし、高齢者には難しいでしょう。
粗大ゴミ回収業者は利用しないと損!
粗大ゴミの回収業者は、家の外に出すという面倒なことがありません。粗大ゴミ回収業者を使うメリットは、以下のようにたくさんあります。
電話一本!待つだけで回収OK
粗大ゴミ回収業者は、自分で持てないような洗濯機や冷蔵庫のような重くて大きな物であっても部屋まで引き取りに来てくれます。運び出すのが難しい場合は分解もしてくれるので、電話をかけた後は自宅で待っているだけでOK。
1品からでも回収可能
回収業者に頼む場合は、「何点かまとめて出さないと来てくれないのではないだろうか?」と心配される方がいらっしゃいます。しかし、安心してください!粗大ゴミ回収業者は1品でも引き取り可能です。部屋や家の中を見渡して「もう他には何も出さない」とわかれば、たとえ1品でも電話してみましょう。
条件が合えば粗大ゴミ回収の即日対応も可能
自治体の粗大ゴミ回収は日時が指定されています。それまでの間は部屋の中に置いておくことになります。しかし、粗大ゴミ回収業者の場合は、何台もの回収トラックがエリア内を巡回しています。回収エリアや業者の予定などの関係はありますが、条件が合えば電話したその日に対応してくれます。
粗大ゴミ回収は日時の指定も可能
部屋の中から出せない大きなゴミを引き取ってもらう場合は、自分が自宅にいなければなりません。粗大ゴミ回収業者なら希望の日時を指定できるので、仕事の休日などに合わせて回収が可能です。
費用も交渉可能!まとめて処分がお得
粗大ゴミ回収業者に依頼すれば、自治体などの行政に引き取ってもらうよりも費用が抑えられることもあります。
少しでも回収費用を安くしたいのであれば、いくつかの粗大ゴミをまとめて処分するのがおすすめです。たいていの回収業者は値引き交渉に応じてくれるので、恥ずかしがらず値段交渉するようにしましょう。
粗大ゴミの解体から運び出しまですべてお任せ
粗大ゴミを自治体に出すには、部屋から出すために解体しなければならない場合があります。テーブルの足を外したり、一部をばらしたりと大がかりなことも。しかも、その作業中に壁や他の家具を傷つけてしまうということもあります。
だけど、粗大ゴミ回収業者に電話すれば、後は自宅で待っているだけでOK。解体も運び出しもすべてやってくれます。もちろん家を傷つけないようにていねいに搬出してくれるので安心です。
ゴミ屋敷や一軒丸ごと、法人対応もOK
引越しで家の中をすべて整理したい、引越し先にはクローゼットが備え付けられているのでタンス類が不要になった、親の家がゴミ屋敷状態……など、ゴミ処理には多くの問題が発生します。そんな場合でも、粗大ゴミ回収業者なら、すべてお任せできます。
ゴミ屋敷を個人で片付けるのはほぼ不可能!
「ゴミ屋敷」は最初は小さなゴミだったのが、何らかの事情でゴミ出しができずに積もり積もってしまったもの。そうなるともう個人ではどうしようもありません。そのため、さらにゴミがたまってしまいます。
ゴミの分別や生ゴミの処理も可能
ゴミ屋敷の場合は粗大ゴミだけでなく生ゴミや可燃物のゴミ、空き缶や空きビンなどが混在し、分別するだけでも大変です。粗大ゴミ回収業者はまず分別をして、自治体のゴミ出し指定場所に出すなどの対応をしてくれます。生ゴミや家庭ゴミの処分も安心して任せられます。
引越しなど1軒丸ごとの依頼もできます。
引越しは特に粗大ゴミがたくさん出てきます。
- 引越し先の家に入らない
- 家の雰囲気に合わない
- 引越しを機に家具を新調したい
- 引越し先に備え付けの家具類があるので不用になった
- 引越しを機に物を少なくしたい
などの理由で不用になった物の処分は、粗大ゴミ回収業者にお願いしましょう。
使える物はその場で査定し、買い取りが可能
中にはまだ使える物がありますが、その場合は買い取りをしてくれます。リサイクルやリユースとして再利用するためで、別途リサイクル業者に依頼しなくても粗大ゴミ回収業者がその場で査定をして、価格をつけてくれます。
買い取りしてもらえば回収費用に充てることができるので、結果的にお安くなりますよ。
粗大ゴミ回収業者は法人にも対応
事務所の移転や店舗の改装など法人や事業所のゴミ回収にも対応しています。事業所から出る粗大ゴミには、デスクやイス、ホワイトボード、ロッカーをはじめ、専用器具などさまざまな物がありますが、すべて対応が可能です。
見積もりもしているので、気軽に相談、見積もり、価格交渉などをしてみましょう。
自治体に回収してもらえない粗大ゴミも
家電製品の一部は自治体では回収不可!?
自治体の粗大ゴミ回収では家電リサイクル法に定められているものは回収できません。
これは「特定家庭用機器再商品化法(以下家電リサイクル法)」によるもので、廃家電の減量、 再生資源の有効利用を促進する観点から平成13年4月1日に施行され、 対象となる電化製品は粗大ゴミの対象から除外されることとなりました。
家電リサイクル法の対象となる家電製品
- エアコン
- テレビ(ブラウン管式)
- 薄型テレビ(液晶・プラズマ)
- 冷蔵庫・冷凍庫
- 洗濯機・衣類乾燥機
これに該当する家電製品は、自治体で回収してもらえないため、下記2つのどちらかの方法で引き取ってもらうしかありません。
- 購入したお店で引き取ってもらう
- 買い換えの場合は買い換える店に引き取ってもらう
もちろん、「何年も前に購入して購入店が閉店していた」「購入店を忘れてしまった」という場合で、買い換えもしないのであれば、家電リサイクル受付センターに申し出れば、受け付けてはくれます。
粗大ゴミ回収業者ならほとんどの粗大ゴミが回収可能
自治体では回収できない粗大ゴミがありますが、粗大ゴミ回収業者ならほぼ問題なく引き取ってくれます。
自治体が回収できない粗大ゴミ
- パソコン
- オートバイ(バッテリーを含む)
- 自動車タイヤ
- ピアノ
- 消化器
- 耐火用金庫
- コンクリートブロック
- ガスボンベ類
さらに回収業者なら曜日も日付も関係なし
また、自治体の粗大ゴミ回収は回収日が決まっているため、休日に部屋をすっきり片付けないという場合なども回収日までは粗大ゴミを家で保管しなければなりません。片付けは気分が乗ったときに、一気にやってしまうのが成功するコツです。
粗大ゴミ回収業者を選ぶときはここに注意!
サービス内容をしっかり確認することが大切
多くの粗大ゴミ回収業者がありますが、すべてが同じサービスを提供しているわけではありません。
粗大ゴミ回収業者によって扱う品目やサービス内容、回収エリアなどが異なります。事前によく確認するようにしましょう。
見積もりを取って価格交渉するとよりお得に
粗大ゴミ回収業者は会社によって価格設定が異なります。例えば、業者によっては次のような料金が発生する場合があります。
- 車両代
- 出張料
- 作業料
- 特急料金
- 処分費
そのため、事前に複数の業者で見積もりを取ることをおすすめします。また、価格交渉は遠慮なくしてみましょう。「他社でも見積もりを取っている」と言えば、値引きしてくれることがあります。
買い取りをしてくれる業者を選ぶと費用が安くなる
まだ使えそうな物がある場合は、リサイクル品として買い取りを実施している業者を選ぶと、回収費用に充てられるというメリットがあります。リサイクル業者を手配する手間も省けるので、聞いてみましょう。
怪しい業者には要注意!
粗大ゴミ回収業者が増えていて、特に都市部では競争が激化しています。そうなると中には怪しい業者が出てきます。次の点に注意して、怪しい業者かどうかを見極めましょう。
必ず対面する
1品だけの処分ならそれほど問題はありませんが、何点か出す場合は電話だけで依頼するのではなく、必ず家に来てもらって処分する品を見てもらいましょう。実際に顔を見ると、安心できる業者かどうかがある程度判断できます。また、回収時に「これは回収できない」「これは別料金になる」といったトラブルを防げます。
複数の業者で見積もりを取る
1社だけを見ていると、対応や費用の面でその業者が安心できるのかどうかがなかなか判断できません。しかし、複数の業者と会うことで判断の基準がわかってきます。面倒でも複数の業者を比較することをおすすめします。
口コミも参考にしよう
実際に何社もの粗大ゴミ回収業者と会う時間がないという場合は、口コミが参考になります。友達や知り合いで引越しした人、粗大ゴミ回収を依頼した経験者がいれば聞いてみましょう。友達の友達でも構いません。経験者の声は参考になりますよ。
また、口コミサイトも見てみるといいですね。粗大ゴミ回収には多くのケースがあるので、引越し、ゴミ屋敷の整理、遺品整理などさまざまなケースの体験談が見られます。その中から信頼できそうな業者に依頼するといいでしょう。
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