粗大ゴミを市役所など自治体の役所に回収をお願いする場合は、細かいルールがあります。回収日にはどこに出すのか、費用と回収券の購入など、自治体に粗大ゴミの回収をお願いする場合の注意点をまとめました。
この記事で分かること
行政に粗大ゴミの回収で多いものベスト5
粗大ゴミと言っても多種多様。ほかの家ではどんなものを粗大ゴミに出しているのでしょうか?
ある調査によると、次のような結果が出ました。
調査結果
1位 | 布団 |
---|---|
2位 | 椅子 |
3位 | 衣装箱やタンス |
4位 | 自転車 |
5位 | ベッド |
家具が多いかと思ったら、意外にも布団がトップなのですね。なかなか扱いに困るものだと言えます。
布団は燃えるゴミ?粗大ゴミ?
布団は外側は綿や化繊などの布ですし、中は綿や羽毛、羊毛などです。どれも燃えるものばかりなので、「燃えるゴミ」として毎週の家庭ゴミ回収日に出せないのかと思いますよね。
確かに細かく裁断して、指定のゴミ回収袋に入れれば出せないことはありません。ただ、厚みのある布団を裁断するのはとても大変です。中の綿や羽毛、繊維類が部屋中に飛び散る可能性もあります。
赤ちゃん用の小さな布団や座布団、薄い肌布団程度なら「燃えるゴミ」として出すことが可能ですが、それ以外の布団は粗大ゴミとして回収してもらいます。多くの自治体では粗大ゴミの回収可能品目に布団をあげています。費用も200~300円程度で裁断する必要がありません。粗大ゴミとして回収するといいでしょう。
行政に粗大ゴミの回収をお願いする場合の注意点
行政に粗大ゴミの回収をお願いする場合は、次の点に注意しましょう。
行政の粗大ゴミ回収の費用
費用は自治体によって異なるので、費用を確認します。多くは200円~300円からとなっています。
300円 | 衣装ケース椅子、ガスコンロ(ガステーブル)、こたつ、ホットカーペット(1畳以下)、ストーブ(ファンヒーター以外)、布団、扇風機、掃除機など |
---|---|
600円 | 自転車(16インチ以上)、ファンヒーター、ホットカーペット(1畳以上)、最大辺が50cm以上のスピーカー、ソファー(1人用)、タンスなどの箱物家具(高さと幅の合計が180cm以下)など |
900円 | 机(両そで以外)、テーブルや座卓(長辺が1.5m以上)、タンスなどの箱物家具(高さと幅の合計が270cm以下)など |
1600円 | タンスなどの箱物家具(高さと幅の合計が360cm未満)、ソファー(2人用) |
2200円 | タンスなどの箱物家具(高さと幅の合計が360cm以上) |
横浜市の場合は、照明器具や扇風機、プリンターなどは200円、電子レンジ、こたつ、ガス台、ガスコンロ(ガステーブル)、ステレオセット(長辺が80cm未満)などは500円、ウインドファン、食器洗い乾燥機などは1000円、ステレオセット(長辺が80cm以上)は1500円となっています。
大阪市も品目によって、200円、400円、700円、1000円の区分になっています。
このように自治体によって金額は異なりますし、今後変更になる可能性があります。必ず事前に確かめましょう。
粗大ゴミは指定場所に出しておくのが原則
普通の燃えるゴミや空き缶・空きびんなどの分別ゴミは各自治体で指定された収集場所に出しておきますが、粗大ゴミの場合は多くは自宅の前などに置いておきます。朝8時~8時半までには出しておきましょう。
戸建ての場合は家の前
戸建ての場合は、自宅の玄関前やガレージなど道路に面したわかりやすい場所に出しておきます。自治体によっては戸建住宅の敷地内には入らないように決めているところがあります。その場合は、家の前の道路などに出しておくといいでしょう。
また、道路が狭い場所や収集時に車が方向転換できないような狭い路地や入り組んだところでは回収できない場合があります。事前に担当窓口で確認します。
アパートやマンションの場合は専用スペース
マンションなどに粗大ゴミ回収の専用スペースがある場合はそこに出しておきます。または玄関前などの共有スペースがいいでしょう。
なお、アパートやマンションのような集合住宅の場合、各個別に部屋の前に出しても、そこまでは取りに来てくれません。必ず1階の指定された場所に出すようにしましょう。
ゴミ処理券の貼付を忘れずに!
回収時には事前に購入した「粗大ゴミ処理券」(名称は自治体によって異なります)を貼っておきます。この券を貼っておかないと、せっかくお金を払っていても回収してくれません。雨が降りそうな日や風が強い日は、濡れたり飛ばされたりしないように透明なビニール袋に入れて、ガムテープなどでしっかり貼り付けると安心です。
なお、処理券に本名を書いて近所の人に知られたくない場合は、イニシャルでも可能としている自治体があります。ただし、事前にそのことを伝えておく必要があります。そのような対応をしているかどうかも含めて、一度聞いてみるといいでしょう。
申し込んでから回収日まで日数がかかるので注意
粗大ゴミ回収の申し込みは電話やインターネットを通じてできますが、すぐに来てくれるわけではありません。通常は1週間~2週間程度かかります。引越しや部屋の改装などの日程が決まっている場合は、余裕を持って申し込みましょう。
特に引越しが多い3月、4月は粗大ゴミの回収を依頼する人が多く、混み合います。急な転勤などで日数に余裕がない場合は、行政ではなく粗大ゴミ回収業者に依頼すると早くに引き取ってもらえます。
粗大ゴミは解体すべき?
行政が回収する粗大ゴミは、特に解体する必要はありません。ただし、部屋から出せないという場合は可能な範囲で解体して指定場所に出しておきます。その場合の金額は、解体前の品目で計算されます。
ストーブの灯油は抜いておく
石油ストーブやファンヒーターの灯油は火災防止のために、必ず抜いておきます。また、乾電池が入っている電化製品は、電池を抜いておきましょう。
行政が引き取ってくれない粗大ゴミの処分方法
家電リサイクル対象品やオートバイ、タイヤなど行政の粗大ゴミでは回収してくれないものの処分方法について、ご紹介します。それぞれにルールがあるので、それに従って処分をしましょう。
自動車・オートバイ関連の粗大ゴミ
自動車やオートバイは、行政では粗大ゴミとしては引き取ってもらえません。
自動車の処分
自動車販売会社や自動車修理会社などで廃車の手続きをします。もし買い取り価格がつく場合は、その金額で買い取ってもらえます。金額がつかない場合は、廃車の手数料がかかります。
オートバイの処分
オートバイの状態によっては、業者が買い取ってくれる場合があります。まずはオートバイの販売店などで査定をしてもらいましょう。買い取りやリユースが難しい場合は「二輪車リサイクルシステム」を利用します。
これは国内の二輪車メーカーや輸入事業者が中心になってオートバイのリサイクルを進めるためのシステムです。方法と費用は次の3通りの方法があります。
自分で指定引取場所に持ち込む | 無料 |
---|---|
廃棄二輪車取扱店に持ち込む | 有料 |
収集を依頼する | 有料 |
タイヤやバッテリーの処分
古いタイヤはガソリンスタンドや自動車販売会社などで処分してもらいます。処分料としてタイヤ1本あたり300円~500円ほどかかります。または民間の粗大ゴミ回収業者に回収してもらうという方法もあります。
バッテリーは通常は新しいバッテリーと交換する際に、店が処分してくれます。また、廃車にする場合はそのまま車に搭載して廃棄処分となります。バッテリーだけを持っている場合は、ガソリンスタンドやカー用品販売店、自動車販売会社などに持って行けば処分してもらえます。
消化器の処分方法
消化器はどこの自治体でも回収していません。処分は「消化器リサイクル推進センター」が行っています。
処分する場合は、消化器の販売代理店や防災・防犯事業者など「特定窓口」に指定された業者が引き取ってくれます。また、自分で特定窓口や指定引取場所に持ち込むことも可能です。回収した消化器は中の薬剤、本体、部品などをそれぞれ再利用されます。
ただし、外国製の消化器やエアゾール式の消化器は対象外です。事前の確認が必要です。
このように行政が回収していない粗大ゴミは、それぞれの処分法が決められています。中には自分で持ち込まないといけないものもあります。また、行政の粗大ゴミ回収を利用したい場合でも、部屋から持ち出せないケースがあります。そういった場合に、民間の粗大ゴミ回収業者を利用すると便利です。多くの回収業者があるので、比較してみましょう。
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