大量に余った灯油の処分…行政が回収してくれる?

灯油

灯油はストーブやファンヒーターなど暖房器具の燃料として欠かせないものです。何度も買いに行くのが面倒だからとポリタンクに何個も購入したけれど、シーズン中に使いきれなかった……という経験はないでしょうか?この余った灯油は行政では回収していません。意外と知られていない灯油の処分方法をご紹介します。

灯油は長持ちしない!

灯油の処分方法を知る前に、まず灯油の性質を理解しておきましょう。

灯油の原料は原油

灯油やガソリン、軽油などは石油由来製品と呼ばれます。原料は「原油」と呼ばれるものですが、原油はそのままでは燃えることができません。そのため、石油製品として加工されます。灯油もガソリンも原油が原料なので、原油価格が灯油やガソリンの価格に大きく影響しています。

灯油の性質

灯油は第2類石油類に分類されます。性質は次のような点があります。

  • 引火点は40℃以上なので、常温では自然発火はしない(ただし、霧状にすると常温でも引火の危険性がある)
  • 無色または淡紫黄色
  • 臭いがある
  • 水に溶けない
  • 硫黄分が少ない

灯油に硫黄成分が少ないのは、精製する過程で硫黄分を取り除いているからです。硫黄分があると燃焼する際に硫黄酸化物が発生します。また、ストーブやファンヒーターなどでは灯油タンクを劣化させてしまいます。それを防ぐためにも、製造過程で硫黄分を除去しています。

日常生活で使用する灯油は「白灯油」と呼ばれるもので、透明度が高いものを指します。

灯油を長期間保管していると変質する!

灯油は長期間保管していると、次のような理由で変質してしまいます。

  • 灯油自体の劣化
  • ポリ容器に含まれる成分の影響で変質する
  • 保存方法によってはポリ容器やストーブなどの灯油タンクに水がたまり、燃焼不良や着火不良を起こす

灯油の保管期間はどれくらい?

日本の多くの家庭では、灯油は冬の暖房器具に使用するだけではないでしょうか。その場合、春から夏のシーズンはまったく使わないということになります。その間の変質を避けるために、ガソリンスタンドなどでは「家庭用の灯油はシーズン中に使いきってください」とお願いしています。

つまり、「冬や春先に買った灯油を、次の冬に使うのは避けましょう」ということです。1年も2年も前の灯油が家にあるという方は処分してしまいましょう。

灯油の処分はガソリンスタンドで

灯油の劣化を避けるためにも計画的に購入することが大切です。

灯油の正しい処分方法

計画的に灯油を購入していても、長期間家を空けることになった、暖冬でストーブを使わなかった、暖房器具や灯油の給湯器をガスなど他のものに変えたなどの理由で購入した灯油が大量に残ってしまうことがあります。

その場合の処分は、ごみに出すのではなく、ガソリンスタンドに持って行きましょう。ホームセンターで購入した場合は、購入店に持ち込めば処分してくれることもあります。また、粗大ごみ回収業者の中には灯油も回収してくれるところがあるので、聞いてみましょう。

灯油の間違った処分方法

ポリ容器何個分にもなる場合はガソリンスタンドに持って行き処分する人が多いかと思いますが、少しだけならどうすればいいでしょうか?次のような方法で処分する方がいます。

  • ビニール袋に入れて、家庭ごみ回収の日に出す
  • 古新聞やぼろきれに染み込ませて、家庭ごみ回収の日に出す
  • 川に流す
  • 地面にまく

これらのどの方法もすべてNGです。やってはいけない方法なので、くれぐれも注意してください。

灯油をこぼした場合は布で拭き取る

灯油をストーブなどに給油しようとして床や地面にこぼしてしまう場合があります。この場合は仕方がないので、新聞紙やぼろきれなどに染み込ませて家庭ごみとして出しましょう。また、臭いは最初は気になりますが、少量ならば次第に消えていきます。ただし、大量にこぼした場合はなかなか取れないので、家庭クリーニング業者などに依頼をします。

ストーブの灯油タンクに残った灯油は使い切ること

ポリタンクに灯油が残っていなくても、ストーブに給油した灯油が残っている場合があります。これをそのまま次のシーズンまで入れたままにしておくと

  • 灯油が劣化する
  • ストーブの着火芯にタールがつきやすくなり、ストーブの故障につながる
  • 転倒で灯油がこぼれる可能性がある

など、トラブルの元になります。

そこで、ストーブやファンヒーターなどに灯油が残っている場合は、春先の肌寒い日や梅雨時など洗濯物が乾きにくい時期にストーブをつけて使い切るようにしましょう。それでも余ってしまう場合は灯油容器ごとガソリンスタンドに持っていくと処分してもらえます。

古い灯油の見分け方

これは購入してからどれくらいの期間が経過しているかで判断できます。秋口に購入して翌年の春先になれば処分すると判断していいでしょう。また、劣化した灯油は色が変色しています。元々灯油は透明ですが、古くなると黄色から茶色に変色しています。それを目安に処分を考えてください。

灯油の保管にも気をつけよう

灯油はそのまま保管していれば自然発火する危険性は少ないのですが、保管には注意しましょう。

灯油の正しい保管方法

  • 色がついたポリ容器に入れる(透明の容器は紫外線を通すのでNGです)
  • 直射日光が当たる場所を避ける
  • 冷暗所に保管する
  • 雨水が当たらない場所を選ぶ
  • 周囲に火気がない場所を選ぶ

また、ガソリンと混ぜるのは大変危険です。くれぐれもご注意ください。

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