大型ごみの処分には、行政の粗大ごみ回収と粗大ごみ業者に依頼するという2通りの方法があります。それぞれの回収する品目に違いはないのでしょうか?このページでは「処分できる物」で粗大ごみ回収業者と行政を比較してみます。
この記事で分かること
行政(市・区役所)が回収できるもの・できないもの
行政では1辺の長さが30cm以上など規定の大きさ以上の物は粗大ごみとして回収しています。しかし、次のように処分対象外のものがあります。
行政(市・区役所)が回収できない粗大ごみ
家電リサイクル法の対象となる家電製品
以下の4種類は行政の粗大ごみの対象外です。家電リサイクル料を払って家電販売店に引き取ってもらうか、指定引き取り場所に持ち込んで処分してもらいます。また民間の粗大ごみ回収業者でも引き取りが可能です。
- エアコン
- テレビ(ブラウン管式)・薄型テレビ(液晶・プラズマ)
- 冷蔵庫・冷凍庫
- 洗濯機・衣類乾燥機
パソコンは小さくても回収できない
パソコンは「資源有効利用促進法」に基づいてメーカーや家電販売店で回収して、リサイクルするように定められています。
パソコンに使用されている金属部品は鉄やアルミ、銅などの素材に再利用されます。また、プラスチック部品はプラスチック原料として再利用できます。そのため行政の粗大ごみや不燃ごみとして回収できないことになっています。
ノートパソコン | デスクトップパソコン(本体) | ブラウン管ディスプレイ(CRT) |
液晶ディスプレイ(LCD) | ディスプレイ一体型パソコン |
適正処理が困難な物
次のような物は適正な処理ができないため、行政の回収対象外になっています。
- 自動車(バッテリー、マフラー等の部品も含む)
- オートバイ(バッテリー等の部品も含む)
- タイヤ
- ピアノ
- 耐火用金庫
- 消火器
- コンクリートブロック
- ガスボンベ類
大きくて対象外になっている物
例えば東京都文京区では、以下のサイズを越えるものは回収の対象外になっています。
- 長さが1m80cmを超えるもの
- 太さが概ね30cmを超えるもの
他にも各自治体で大きさが決められています。
危険な物
- 灯油・石油・ガソリン
- 毒物や劇薬
- 感染性汚染物
などは回収できません。
業務用の粗大ごみ
事務所や店舗、倉庫などで使用していた机やイス、ロッカー、展示用ディスプレイなど業務用のものはすべて自治体では回収できません。これらは専門の業者に回収を依頼することになります。
上記の物以外は粗大ごみとして回収が可能ですが、判断に迷う場合はお住まいになっている市(区)役所の粗大ごみ担当窓口で聞いてみてください。
粗大ごみ回収業者が回収できるもの
粗大ごみ回収業者では、上記のように行政(自治体)が回収できないような粗大ごみもほぼ回収が可能です。
家電リサイクル法の対象となる家電製品
リサイクル料金は必要ですが、部屋まで引き取りに来てくれます。
- エアコン
- テレビ(ブラウン管式)・薄型テレビ(液晶・プラズマ)
- 冷蔵庫・冷凍庫
- 洗濯機・衣類乾燥機
パソコンをはじめとするOA機器
行政では回収できないパソコンをはじめ、プリンターなどOA機器も粗大ごみ回収業者なら回収してくれます。
ノートパソコン | デスクトップパソコン(本体) | ブラウン管ディスプレイ(CRT) | |
液晶ディスプレイ(LCD) | ディスプレイ一体型パソコン |
キーボード | プリンター | プロジェクター | etc |
適正処理が困難な物
これらは回収する業者と対応していない業者があります。
- バッテリー、マフラー等の自動車部品
- オートバイ(バッテリー等の部品も含む)
- 自転車
- タイヤ
- ピアノ・エレクトーン・キーボード他各種楽器
- 耐火用金庫
- 消火器
- コンクリートブロック
- ガスボンベ類
行政では大きくて対象外になっている物
行政では1辺が1m80cmを超えるものなどは回収の対象外になっていますが、粗大ごみ回収業者では大きな物でも回収してくれます。
- ふすまや障子などの建具
- スキー板・スノーボード・サーフボードなどスポーツ用品
- 物干し竿・物干し台
など
危険な物
灯油や石油なども回収可能な業者があります。
業務用の粗大ごみ
事務所・店舗などで使用していた業務用家具や什器などは行政では回収してくれませんが、粗大ごみ回収業者は回収してくれます。
産業廃棄物
業者によっては産業廃棄物の回収をしているところもあります。(ただし、業者によって取り扱える品目などが異なります。詳しくは各業者で聞いてみてください。)
- 廃油・建設汚泥・排水処理の汚泥など
- 板ガラス・コンクリート・レンガ・石膏ボードなど
- 鉄くず・金属くず・アルミくずなど
- ゴム・発泡スチロールなど
このように粗大ごみ回収業者では一般家庭で出るごみのほぼどんな物でも回収が可能です。引越しや家のリフォームなどで大量の粗大ごみが出る場合は、こういった業者に依頼されると一度に処分ができるので助かります。
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