
一般家庭や個人が粗大ごみ回収業者を利用するのは、引越し、部屋のリフォーム、子どもの独立、古い家具や電化製品の買い替えからごみ屋敷の整理や親の遺品整理までさまざまなタイミングがあります。行政の粗大ごみ回収を利用するのもひとつの方法ですが、専門の業者に依頼すれば一度ですっきり片付きますし、部屋から運び出してくれるので便利です。それぞれのタイミングでの活用法をご紹介します。
粗大ごみ回収業者を利用すべきタイミングはこんなにある
粗大ごみ回収業者では1個の不用品から大きなトラックいっぱいに積み込む荷物まで、多少を問わず回収してくれます。
個人が粗大ごみ回収業者を利用するといいタイミングとしては、次のようなシーンが考えられます。
- 引越しに伴う不用品の処分
- 子どもの進学や就職で不用になったものの処分
- 大掃除に伴う不用品の処分
- 電化製品の買い替えや処分
- 家具の買い替えや処分
- リフォームに伴う不用品の処分
- 物置の整理
- ごみ屋敷の整理
- 遺品整理
結構ありますね。
では、それぞれのタイミングで粗大ごみ回収業者を利用するメリットや注意すべき点などをご紹介します。
引越しに伴う不用品の処分
引越しは個人の生活の中でもっとも粗大ごみが大量に出るタイミングだと言えるでしょう。引越し前に使っていた家具や荷物をすべて転居先でも使うという方もいますが、転居先にはクローゼットや下駄箱が作りつけてあるケースが多くあります。また、最近は賃貸マンションやアパートでもエアコンや照明器具などが装備されている物件が増えています。
そういった場面では現在使っているものが不用になります。
行政の粗大ごみ回収では間に合わない可能性が!
行政の粗大ごみ回収に出すという方法もありますが、どこの自治体でも申し込んでから回収までに1週間~10日程度かかります。引越しの日程が決まっている場合は、回収が間に合わないということもあります。また、行政の粗大ごみ回収は1度に出せる点数が10点以下など決められているケースがあるため、大量に粗大ごみが出た場合は何度かに分けて出すことになります。
引越しの際には電気、水道、ガス、銀行、役所などでさまざまな手続きをする必要があり、時間的にも忙しくなります。その上に不用品の処分に時間をかけるのはもったいないです。
粗大ごみ回収業者を利用するメリット
粗大ごみ回収業者なら早ければ電話をしたその日に回収に来てくれます。また、粗大ごみだけでなく、小型のごみ(不燃ごみ)や一般の家庭ごみ(燃えるごみ)、古紙や雑誌なども一緒に回収して処分してくれるので、スピーディに片付きます。
さらに搬出した部屋の掃除サービスをしている業者もあります。引越しなどの場合は特に助かります。
粗大ごみ回収業者を利用する場合の注意点
引越しのように大量のごみが出る場合は、1点ずつの料金設定をしている業者ではなく、トラック1台分などまとめて料金を計算してくれる業者の方が得になります。
また、粗大ごみ回収業者の料金には「出張費用」や「回収費用」が含まれています。そのため、一度業者に回収してもらった後に「これもいらない」と再度依頼するとそれだけ費用がかかります。業者に依頼する場合は、事前に処分するものをまとめておき、一度ですべて引き取ってもらうと費用を抑えられます。
子どもの進学や就職に伴う不用品の処分
子どもが進学や就職で家を出て一人暮らしを始める場合は、次のようなものが不用になります。
- 学生時代のカバンや靴、部活動の道具など
- 教科書・参考書などの書籍類
- 流行遅れになった洋服
- 子どもの頃のおもちゃなど
学習机や寝具などは帰省した際に使用することがありますし、書籍や部活動の道具(スポーツ用品や楽器など)も趣味を続ける場合は使用することが考えられます。
しかし、もう使わないおもちゃや子どもの頃の本(雑誌を含む)などは一人立ちを機に処分するといいでしょう。その場合に粗大ごみ回収業者なら大きさや素材に関わらず一度に処分してくれるので便利です。
ただし、処分する前に本人に許可を得ておくようにしましょう。
大掃除に伴う不用品の処分
年末の大掃除や来客を迎える前の大掃除でも、不用品が出てきます。特に年末は行政の粗大ごみ回収が終了しているため、せっかく部屋を掃除したのに年明けの回収日まで大きな不用品を置いたままにしなければなりません。
そういった場合は粗大ごみ回収業者を利用してみましょう。粗大ごみ回収業者なら電話をしたその日に来てもらうことが可能です。大型のごみで自分では搬出できないような粗大ごみも業者が運び出してくれます。
また行政の粗大ごみの対象になっていないものでも引き取ってくれるのも大きなメリットです。
電化製品の買い替えや処分
電化製品を買い替える場合は、購入した家電販売店が古いものを引き取ってくれます。ただし、家電リサイクル法対象商品の場合は、リサイクル料金と別に処分料や運搬費用を請求されます。しかも引き取りだけの場合は室内まで取りに来てくれるわけではありません。そのため自分で玄関まで移動させなければなりません。
一方、粗大ごみ回収業者は部屋の中まで引き取りに来てくれるので、大きな冷蔵庫や洗濯機など大型の家電製品でも安心して処分できます。運搬費用などは回収料金に含まれているため、粗大ごみ回収業者に依頼する方が安く済む場合があります。
家具の買い替えや処分
タンスやベッド、サイドボード、机などの家具を買い替える場合も、処分に困ります。買い替えの場合は、同じ品目での回収(ベッドを購入したらベッドだけを回収)には応じてもらえますが、ベッドを購入したのにタンスや机も回収してもらうということはできません。また、家電製品と同様で運搬費用などを請求されます。
粗大ごみ回収業者を利用するメリット
粗大ごみ回収業者ならトラック1台分をまとめて処分するといったサービスを行っています。複数の家具を処分したい場合は、家具店などに依頼するより安くてスピーディに片付けることができます。
リフォームに伴う不用品の処分
リフォームをするには、まずその部屋の荷物をすべて外に出さないといけません。そのためリフォームをきっかけに不用品を処分したいというケースが多いようです。良心的なリフォーム業者は家具などの移動をしてくれますが、多くはリフォームが始まるまでに各自で片付けておくように言われます。
その場合も、重い家具で運び出せないものや行政の粗大ごみの対象外のものがある場合は、粗大ごみ回収業者に依頼してみましょう。部屋の中まで引き取りに来てくれて、粗大ごみ以外の家庭ごみや不用品もすべて処分してもらえます。リフォーム後にはすっきりとした部屋に変身していますよ。
物置の整理
家の物置には「いつか使うかも知れない」と思ってそのまま置いてあるものがたくさん保管されています。
例えば
- ベビー用品(ベビーカー・ベビーベッド・ベビーバスなど)
- 子どものおもちゃ(三輪車・乗り物・一輪車など)
- 趣味の道具(スポーツ用品・ゴルフ用品・釣り道具など)
- 書籍類
- 楽器関係
などがあります。
中にはまだ使えるというものがあるかも知れません。そういった場合はリサイクルショップで買い取ってもらうか、粗大ごみ回収業者を依頼してみましょう。
粗大ごみ回収業者の中には、リサイクルできるものはその場で買い取りをしてくれるところがあります。自分でリサイクルショップに持ち込むのは大変という場合でも、部屋で査定をしてくれるので助かります。
また、買い取り価格はそれ以外のごみの回収費用に充てることができます。物置がきれいになり、しかもお小遣いが手に入る可能性があります。ぜひ利用してみてください。
ごみ屋敷の整理
近年問題になっているごみ屋敷の整理は、ごみの量が多いだけに個人で片付けるのはなかなか大変です。
ごみ屋敷を行政のごみ回収だけで行う場合はこんなに大変!
行政のごみ回収を利用する場合は
- 燃えるごみ(一般の家庭ごみ)
- 空きびん・空き缶などリサイクルゴミ
- プラスティックゴミ
- 小型の燃えないごみ(不燃ごみ)
- 粗大ごみ
- 雑誌・書籍・新聞紙などの古紙類
に分別する必要があります。しかし、家一軒丸ごとがごみ屋敷になっている場合は、どこから手をつけていいのかわからないというのが現状です。
また、リサイクルゴミなどは回収される日が月1回と決められているため、その日までは自宅に保管しなければなりません。
行政の粗大ごみ回収には問題点がある
行政の粗大ごみ回収は、費用は安いのですが次のような問題点があります。
(1)1度に出せる点数に上限がある
自治体によっては1度に出せる粗大ごみの点数の上限が設けられていることがあります。そのために家中の粗大ごみを1度で処分できない可能性があります。
(2)複数の粗大ごみを出すと費用がかかる
粗大ごみの大きさやものによっては料金が1000円以上になる場合があります。複数の粗大ごみの回収を依頼すると、1万円以上になることも考えられます。
(3)回収日まで日数がかかる
行政の粗大ごみ回収は申し込んでから1週間~2週間近くかかります。引越しシーズンなどは特に混み合っているため、なかなか回収してもらえません。その間は大きなごみを家の中に置いておくことになります。
(4)家の外に運び出さないといけない
行政の粗大ごみ回収は、家の前(玄関前やガレージなど)に出しておいて持って帰ってもらいます。回収場所までは家族が搬出しないといけません。重い家具などは運ぶのが困難な場合があります。
粗大ごみ回収業者なら問題が解決!
粗大ごみ回収業者なら
- 分別しなくてもいい
- 申し込んでから回収までが早い
- トラック1台分などまとめて計算してもらえるので1点ずつの費用がかからない
- 部屋の中まで引き取りに来てくれる
などのメリットがあります。
ごみ屋敷の主がごみを処分する気持ちになったらすぐに依頼するといいでしょう。
粗大ごみ回収業者の中には、ごみを回収した後で部屋の掃除をしてくれるところがあります。掃除後のハウスクリーニングも可能なので、ごみを処分してきれいな部屋で過ごすことができます。
遺品整理
家族が死亡して思い出の品がある場合は、なかなか遺品の整理ができません。しかし、実家に誰も住んでいない場合や、住まいを処分しなければならない場合などは気持ちの整理をして、遺品を処分していきましょう。
特に遠く離れて暮らしている場合で、実家に誰も住んでいない場合などは自治体の粗大ごみ回収が利用できない可能性があります。また、家を処分する場合なども大量の粗大ごみが出ます。
思い出の品など取っておきたいものだけを手元に引き取り、後は粗大ごみ回収業者に依頼するといいでしょう。処分するものが多い場合や、分別が難しい場合でもまとめて処分してもらえます。
このように粗大ごみ回収業者は多くのメリットがあります。それぞれのタイミングで利用されるといいでしょう。
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