フライパンに土鍋、包丁、ミキサーなど調理器具にはさまざまな種類があります。これらを処分するときは、どうすればいいのでしょうか?包丁はそのまま捨ててもいいのかどうか……など調理器具の処分方法の気になるアレコレを調べてみました。
この記事で分かること
調理器具の素材は多種多様
ひと口に調理器具と言っても、次のように多くの種類があり素材もさまざまです。
プラスチック製 | ボウル、計量カップ、ざる、しゃもじ |
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金属製 | フライパン、鍋、釜、包丁、ボウル、ざる、玉じゃくし、トングなど |
ガラス製 | ボウル、鍋、鍋のフタ、計量カップ、ミキサーの一部など |
陶器製 | 鍋・土鍋・茶碗・すり鉢など |
木・竹製 | ざる、セイロ、すりこぎ、木じゃくり、まな板など |
家電調理器具 | ホットプレート、カセットコンロ、炊飯器、オーブントースター、ミキサー、ジューサー、ホームベーカリー、フードプロセッサー、計量はかり、ハンドミキサーなど |
調理器具の分別は素材ごとに分ける
調理器具が「金属」や「ガラス」などひとつの素材でできていて、かつ燃えない場合は自治体の「不燃ごみ」として出します。
一方、木や竹でできたもので自治体指定の回収袋に入る場合は「可燃ごみ(燃えるごみ)」として出しましょう。
危険なモノを出す場合
包丁や割れた食器、カセットコンロのボンベなど危険物はどのようにすればいいのでしょうか?
刃物の処分方法
切れなくなったと言っても包丁やナイフは凶器になる可能性があります。これらは燃えないものなので「不燃ごみ(燃えないごみ)」の対象になります。ただし、刃をむき出しのままでごみに出すのは危険です。
そこで厚紙や新聞紙でくるんで出します。そのままだと紙がほどけたときに刃がむき出しになるので、紙の上からガムテープでぐるぐる巻きにすると安心です。
キッチンはさみなど刃先が鋭いものも同様に処分します。
なお、回収する人が知らずにその包みを持つと危険なので、新聞紙の上から「危険」「刃物」などを油性ペンなどで目立つように書いておきます。
割れた食器
割れた茶碗やコップなどは「不燃ごみ」として出します。
出し方は自治体によって異なります。
- 自治体指定の不燃ごみ専用の袋にほかの不燃ごみと一緒に出す
- 割れたものを新聞紙などにくるみ、「危険」とわかりやすく表示する
- 割れたものをそのままごみ集積所のかご(箱)に入れる
などがあります。不燃ごみの袋に入れる場合は、自分も集める人もケガをしないように新聞紙などでくるんで入れると安心です。
また、集積所のかご(箱)に入れる場合は、割れた食器、小形電化製品、電球などかご(箱)で分類しているところがあります。それぞれのルールに従って出すようにしましょう。
カセットコンロのボンベ
カセットコンロで使用するカセットボンベは使い切ってから処分することが大切です。
カセットボンベやスプレー缶は中身が残っていると、ごみ収集中やごみ処理施設で爆発・炎上する危険性があります。そこでスプレー缶に穴を開けて出すように推奨されていますが、この穴開けも危険を伴うので最近では「穴を空けずに使い切ってから出すように」としているところもあります。
それぞれの自治体のルールを確認してみましょう。
鍋やフライパンの処分方法
鍋やフライパンは「不燃ごみ」の対象になりますが、大きさに注意してください。
直径が30㎝以上ある中華鍋やずん胴などは不燃ごみではなく「粗大ごみ」になります。
粗大ごみは処分料が必要
粗大ごみは1点につき、300円~500円程度(自治体によって異なる)が必要です。大きさで料金設定をしている場合でも、鍋やフライパンはもっとも小さいサイズになるので、それほど高くはなりません。
ただし、1点ごとに料金がかかります。大きな鍋やフライパンを一度に処分する場合は合計金額がいくらになるかを計算してみましょう。ほかにも粗大ごみとして出すものがある場合は自治体ではなく民間の粗大ごみ回収業者に依頼する方が安くて作業が楽になります。
いくつかの業者で見積もりを取ってみましょう。
小型家電調理器具の出し方
トースターやジューサー、ミキサーなどの小型家電調理器具の処分には、次のような方法があります。
- まだ使えるものはリサイクルショップやオークションで売る
- 使えないものは不燃ごみとして出す
小型家電調理器具を売る場合
まず壊れていないことが大前提です。さらに電源コードや付属品、取り扱い説明書、箱などがそろっていると高く売れますが、本体と電源コード、付属品だけでも売れることがあります。
リサイクルショップは持ち込めばその場で査定をして買い取ってくれます。ただし、金額は店が提示した額になります。
一方、オークションは自分で最低落札価格を設定できるので、納得のいく金額からスタートできます。フリマサイトでも同様に自分で金額設定ができるのがメリットです。
ただ、オークションは新品が安く出品されているので、中古は売りにくいかも知れません。その場合は「捨てるよりほしい人に使ってもらおう」という気持ちで、安値で出品するといいでしょう。なお、オークションは落札者が決まり、お互いの連絡先を交換して入金確認後に発送となります。時間がかかることとそれなりの手間がかかることを覚悟しておきましょう。
小型家電調理器具を処分する場合
処分する場合、多くの自治体で「不燃ごみ」として回収してくれます。プラスチックのフタや部品が取り外せる場合は、それだけをプラスチックごみとして出すところもあります。
大きさが30㎝を超える場合は粗大ごみになるところもあるので注意してください。(粗大ごみの大きさは自治体によって異なります)
一度にたくさん出す場合は民間のごみ回収業者が便利でお得
キッチンのリフォームや整理、引っ越しなどで複数の調理器具をごみとして処分する場合は、個々に自治体のごみ回収に出すより、民間のごみ回収業者に依頼する方が便利です。自治体では不燃ごみの回収は月に1度しか行っていません。せっかく整理したのに回収日まで家に保管しなければなりません。
また、粗大ごみの場合は申し込んでから1週間~10日後の回収になります。回収日まで時間がかかること、分ける手間やごみ集積所(粗大ごみの場合は自宅前)に持ち出さなければいけないことなどの手間がかかります。
一方、民間のごみ回収業者なら小さなものもまとめて処分してくれますし、業者によっては使えるものはリサイクルとして買い取ってくれるところもあります。
一度相談されるといいでしょう。
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