親が亡くなると遺品整理という問題に直面します。親が大切にしていたものや思い出があるものは処分したくないけれど、誰がどこに保管するのか、不要なものはどうすればいいのかと戸惑う方が多いようです。親の遺品の片付けについて考えてみましょう。
この記事で分かること
親の遺品の片付け方法は家族の有無によって違ってくる
例えば父親が死亡しても母親が生きている場合は、遺品は母親が管理をしてくれます。むしろその段階で処分してしまうと、母親にショックを与えるので避けておきましょう。
問題になるのは残された親が亡くなったときのことです。
遺品整理は故人が家族と同居していたのか、ひとり暮らしだったのかどうかで対応が違ってきます。
家族が同居している場合
家族と同居していた場合は、遺品整理はそれほど急ぐ必要はありません。悲しみが癒えるまでそっとしておいても大丈夫でしょう。
ただ、そうは言ってもどこかで区切りをつけることが大切です。一周忌や三回忌などの法事で兄弟や親族が集まったときに話し合いをして、形見分けをするものと処分するものに分けるといいでしょう。
故人がひとり暮らしだった場合
この場合はたちまちその家が無人になってしまいます。家を手放す場合もあれば、そのまま残しておく場合などがありますが、遺品整理は早めに済ませておきましょう。
親の遺品整理は相続問題も考慮すべき
親の遺品というと趣味のカメラや釣り竿、思い出のアルバムなどを考えがちですが、それだけではありません。預金通帳や株など相続財産になるものも含まれます。
遺品整理をする場合は、まず相続財産があるかどうかを確認しましょう。
相続財産になる遺品
相続財産になるものとしては、次のようなものがあげられます。
- 預金通帳
- 株
- 生命保険証券
- 金
- 宝石類
- 高級時計
- 年金手帳
- 絵画や書など
相続財産が高額になる場合は相続税が発生します。納税期間は死亡から10ヶ月以内となっています。葬儀の後で親族が集まっている間に話し合いを進めておきましょう。
また、このときに「遺言書」があるかどうかもよく確認します。故人の机の引き出しや金庫などを探してみてください。
相続に関してどうすればいいのかわからない場合は税理士や弁護士に相談されることをおすすめします。
すぐに処分せずに保管しておくもの
死亡した後も仕事関係や納税関係、同好会の関係などは、後日必要になることがあります。「亡くなったからもういらない」ということではなく、しばらく(数年間)は保管しておきましょう。
仕事関係の書類はしばらく保管を
一方、相続財産ではありませんが、仕事を持っていた方が死亡した場合は、仕事の書類や資料はすぐには処分せずにしばらく保管しておきましょう。会社から問い合わせが来る場合があります。勝手な処分はトラブルになる可能性があるので要注意です。
税金関係の書類もすぐには捨てない
納税関係や年金関係の書類も大切なものです。かなり後になってから役所から連絡が来る場合があるので、遺族の誰かが責任を持って保管しておきましょう。
同好会や敬老会など趣味に関するもの
親族が知らないだけで故人は趣味の会などで幹部として活躍していた可能性があります。名簿や会則などをもっていて、引き継ぎの人が必要とすることがあるのでしばらくは保管しておきましょう。
また、趣味の道具や資料などはほかのメンバーの方がほしいと思っていることもあります。会に寄付するとか個人的に譲ってあげるなどの方法があるので、会の代表の方が来られたら相談してみましょう。
故人の持ち物の処分方法
財産や資料など大切なものの整理は上記のように慎重に進めましょう。次に類や書籍、写真など故人の持ち物の処分方法についてご説明します。
まずは全部出してみる
遺品は家のあちこちに点在しています。後から「こんなモノが出てきた」ということがないように、故人の部屋だけでなく押入れや倉庫などもくまなく探してみましょう。
全部出してみて、処分するもの、残すもの、リサイクルするものなどに仕分けていきます。
残すものを分ける
法事などで集まったときに遺族に見せて、ほしいものがあれば持って帰ってもらいましょう。時計やカメラ、趣味の道具などは使えるものがあれば、親族で使ってあげると故人も喜ばれます。
一方、誰もほしい人がいないけれど、まだ使えるというものはリサイクルする方法があります。リサイクルショップで買い取ってもらうといいでしょう。
しかし、親族みんなが忙しくて整理ができないということもあります。その場合は遺品整理業者に引き取ってもらうと早くに片付きます。
処分する場合
処分するものの数が少ない場合は、自治体の粗大ごみや不燃ごみに出して処分します。数が多い場合は粗大ごみ回収業者に引き取ってもらうといいでしょう。特に遺品には書籍や古いタンス、布団など重くてかさばるものが多いので業者に一括して処分してもらうのがおすすめです。
ひとり暮らしの親の遺品整理
特に大変なのはひとり暮らしをしていた親の遺品整理です。亡くなった後は誰も住まないために、家の中のものをすべて処分しなければなりません。
大型ごみの処分
故人が使用していたタンスやテレビ、机、本棚などは自治体の粗大ごみでも回収してくれますが、回収日が決められています。親族がその家の近くに住んでいれば対応が可能ですが、遠くに離れている場合は自治体の回収に依頼するのは難しくなります。
その場合は粗大ごみ回収業者に依頼しましょう。業者なら燃えるごみや空き缶、空きびんなどの分別ごみも一緒に回収してくれます。
ひとり暮らしの家はモノを出した後の掃除などもありますが、業者によっては清掃サービスをしているところがあります。事前に確認してから依頼するといいでしょう。
書籍の処分
故人が読書家だった場合は、大量の書籍が残っています。その場合は本専門のリサイクルショップや買い取り専門店に依頼して回収してもらう方法があります。
買い取り価格はそれほど高くはありませんが、リサイクルして読みたい人の手に渡ります。なお、きれいな本の場合は地元の図書館や学校に寄付する方法もあります。一度相談してみましょう。
衣類の処分
上質のものや故人のお気に入りの衣類は形見分けとしてほしい人が譲り受けるといいでしょう。それ以外のものは処分することになります。もしきれいな衣類があれば海外の難民に寄付をしている団体に贈るという方法もあります。
古い道具
明治、大正、昭和初期などの古い時代の道具類は、後々価値が出る場合があります。もし保管場所があるのなら、誰かが責任を持って保管するといいでしょう。
また、地元の公民館などで引き取ってくれる場合があります。一度聞いてみるといいですね。オークションで意外と高値で売れることもあるので、すぐに処分せずに生かす方法を探してみてはいかがでしょうか。
仏壇や位牌
これはさすがにごみとしての処分はできないので、親族が引き継いで守っていきましょう。仏壇の移動には寺院の僧侶に頼んで「魂抜き(みたまぬき)」や「魂入れ(みたまいれ)」を行う必要があります。(宗派によって異なります)
これは親の家から運び出す際に「魂抜き」の行事(お経をあげてもらうこと)をして、次に設置する場所に着いてから「魂入れ」のお経をあげてもらう一種の儀式です。
寺院にお願いをして、手順を踏んで行います。仏壇と一緒に位牌も移動して供養をします。
親族が改宗している場合
親は仏教徒だったが、子どもはキリスト教徒になっている場合などがあります。遺族の中で誰も仏壇を引き取って供養してくれる人がいない場合は、親がお世話になっていた菩提寺に相談してみましょう。自分はほかの宗教を信仰している旨を伝えれば、アドバイスをしてくれます。
親の家がごみ屋敷になっていた場合
子どもが遠く離れたところに住んでいて、親の死亡で帰省したら実家がごみ屋敷になっていたというケースが増えています。
特に晩年は病院暮らしだったとか、体が不自由だった場合はそうなりがちです。その場合は早くに片付けないと近所に迷惑がかかります。
こまかく整理をするのは大変なので、預金通帳や株、年金関係など貴重品を持ち出して、後は遺品整理の業者や粗大ごみ回収業者に依頼しましょう。
このように親の遺品整理は遺族に大きな負担をかけることになります。日ごろから不要品はためこまないように、少しずつ整理していきましょう。
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